終わってしまった夏のこと。

 

ずっと頭の中にあったことを一回かたちにできてよかった。

今これをしないと前に進めなかった。

 

この作品は一つの家族の記憶を扱ってはいるが、

ほんとうにたくさんの地方から都市に集まった団塊の世代を移民と捉える試みでもあった。

ある程度人生の結果が出てしまった人たちの話を聞いて想像してみたいと思った。

私たちはどこから来たのか、今どこにいるのか、これからどこへ行くのか。

だからあなたにもあなたにも関係がある。

国際芸術祭やコンペでもルーツや歴史を題材にした作品が増えているようだ。

みんな不安なんだ。

 

身の回りの天気にはおおむね恵まれた。雨にも晴れにも。

千葉では台風の被害が出てしまい、香港では強い緊張が続き、

あいちトリエンナーレでは色々あったけれども。

 

***

 

加納千尋写真展「夏雨」は9月29日に無事終了しました。

見てくださった皆さま、伴走してくださったblackbird booksの吉川さん、制作に付き合ってくれた人たち、

本当にありがとうございました。

 

東京での巡回展が決まりました。

詳細は追って。

 

 

 

 

写真展「夏雨」の写真はご購入いただけます

宝塚の暗室teracoにて自分で手焼きします

額装付きも選べます

額の制作は神戸のFLYING FLAMES

 

緑地公園のblackbird booksにて9月29日まで

会期中無休

本日月曜祝日で臨時開店のお店番をしています

26日の午前と週末も在廊します

 

 

 

個展会場のblackbird booksでスライドショーをします

 

セットリスト

1.スライドショー

2.取材の話 2019年1月~6月 関東

3.取材の話 2019年7月1日~16日 奄美

 

ご来場のみなさまにパッションフルーツジュースをふるまいます

パッションフルーツは7月の奄美ではきゅうりみたいにみんなからもらえる

現地のおばちゃんは「パッション」とか「時計草」と呼ぶ果物です

 

取材の話では写真集に入れられなかった写真をたくさんスライドにします

せひお越しください

 

 

 

 

生まれていなかった時代を想像すること。

 

南西諸島奄美大島の中では比較的大きい
古仁屋(こにや)という町で育った五人の兄弟は、
まるで違うものを見て育ったかのように似ていない。
長兄が生まれてから末妹が家を出るまでの間に、蘇鉄の粥を食べていた時代から、
終戦直後から続いた行政分離からの復帰、高度経済成長があった。
70年代には自転車、テレビ、おままごとセット、だいたいのものが揃うようになった。
家族の状況も目まぐるしく変わっていった。

 

かれらは当時多くの地方の若者がそうであったように、
成長すると順番に島を出ていった。学校も仕事も島の外にあったので。同窓生も皆そうした。
親が叶えられなかった都会での暮らしを送りながらそれぞれの家族を持った。
私が生まれた家庭はそのうちのひとつだった。

 

方言を使わないように教えられ育ち、
早くから新しい土地に馴染んでいったであろうかれらの中には、
歳をかさねた今どんな故郷が残っているだろう。
また、何を忘れていったのだろう。

 

この五人兄弟それぞれに聞き取りを行った上で、2019年7月の奄美を撮影した。
好天の時期を選んだつもりが雨続きで、旅の終わりにやっと長い梅雨が明けた。

 

 

加納千尋写真展「夏雨(ナツグレ)
2019 9/10~9/29 10:00-19:00 会期中無休
於 blackbird books blackbirdbooks.jp

 
 
 
 

 

今日から始まりました

加納千尋写真展「夏雨」

9/10~9/29   10:00-19:00   会期中無休

於 blackbird books blackbirdbooks.jp

同名の写真集も同時刊行しました

ぜひ見にいらしてください

 

奄美の新聞に展示情報が載ったのを見て

泊まった宿のおばさんが電話をくれた

また行きますね

 

 

 

 

約二年ぶりに個展をします。

7月の奄美へ行き、その間ほとんど雨、時々晴れ。

人々の記憶と行きずりの猫に導かれ、唄を聴き、写真を撮ってきました。

21日には旅の写真のスライドショーを予定しています。

デッドストックの民芸品も並べます。

 

「夏雨(ナツグレ)」

2019.9.10(火)-9.29(日)

10:00-19:00 初日のみ12:00- 会期中無休

場所 blackbird books

大阪府豊中市寺内2-12-1 緑地ハッピーハイツ1F

 

blackbird booksは素敵な本屋さんです。

本来月曜定休ですがせっかくのシルバーウィークなので開けていただけることになりました。

いつでもいらしてください。

 

連絡先よりご連絡いただければブ厚いDMお送り致します。

 

 

 

 

今日は久しぶりの夕焼けだった。

いつもならとっくに梅雨明けだけど今年はおかしいね、と皆が言う。

空が曇っていても雨でも海が青いのが不思議だ。

 

 

 

 

7月3日に古仁屋へ入ってから雨が続いていたが今日は晴れた

伯父 伯母の友人に会った

島の人はみな優しい

少し髪を切った

これから向かいの加計呂麻島へ渡るところ

 

 

 

2019年9月10日から同29日まで
大阪府豊中市の緑地公園駅すぐの書店blackbird booksにて
個展をさせていただきます。

過去作品「ヒキャリミシ」においてもテーマにした奄美大島、
中でも父一家のルーツがすべてある瀬戸内町。
(本島と加計呂麻等の位置関係が瀬戸内海のような内湾を形成している土地)
そこで自分の家系の足跡を追うことを主題としました。

とはいえほとんどの縁者がもう島にはいません。

人と故郷の関係や、そこから離れたときに起こること、
兄弟間での故郷の捉え方の違いについて。
そいう物事が浮かび上がってきはしないかと期待して調べてきました。

古書を読み、聞き取りを重ねたうえで、明日から半月ほど奄美へ撮影に行ってきます。

個展タイトルは「夏雨(ナツグレ)」です。

夏の終わりに。

 

 

 

「初めて踊った(身体がダンスした)ときの記憶」って残っていますか?

 

ダンサーの中間アヤカさんからこの質問をいただいたとき、丸一日くらい考えてしまった。
自分は記憶への執着が強いと思っていたがよく反芻する記憶は「見た」ものがほとんどで
能動的に「踊った」といえる記憶はまるで出てこなかった。
幼稚園のお遊戯などはいくら考えても思い出せなかったが、寝る直前になって、
小学校の休み時間に繰り返しやっていたわらべ歌あそびの手足の感覚が
布団の中ですっかりよみがえってきたのだった。

3月24日、アヤカさんのコンテンポラリーダンス作品
「フリーウェイ・ダンス」を観に行った。
自分のわらべ歌あそびの記憶が他の数人(全員ダンスの専門家ではない)の記憶とともに
ダンスとして立ち上げられるとのことだった。
初単独にして公演時間は4時間。うち1時間はごはんの時間。ごはんの時間?

会場のDanceBoxは舞台があって客席があるような作りのはずが、
この日は客席がなく、かわりにおそろしくポップでキュートな庭園があった。
植木、お花、鹿おどし、石灯篭、天には笹?が浮いていて、超長いブランコがある。
どこでも自由に歩いてください 入退場も自由 寝ててもいい
ブランコに乗るのもオッケー(やったぁ!) というアナウンスからはじまる。

はっとする瞬間が何度もやってきて、それがアヤカさんが言う
「ダンスとしか呼ぶことのできない時間」なのかもしれない。
それはダンスを写真と言い換えても、もしかしたら同じ意味になるのかもしれない。
なんと舞台には写ルンですが設置してあったので、
何回か写真としか呼ぶことのできないダンスの時間を撮らせてもらった。

そのうち、その場のすべての動きがアヤカさんのダンスの一部に見えてきた。
庭師さんが植物に霧吹きで水やりしていたのを小さい男の子がずっと真似していて、
アヤカさんの動きにそれが重なったりした。
そして男の子は時々手をとめてダンスをじっと見ていた。
ほんとはやっちゃいけないことなんてないのかもしれないね。おおらかにひらけた時間。

一人の人が動くのをずっと見ていていいなんて!
4時間というのは、何かを見る尺としてはとても贅沢で良いと思う。
でもほんとは記憶を渡した時点から、ドラマトゥルク藤澤さんとの
公開ブレインストーミング的な往復書簡で思考を追うなどして、
もっとずっと長いダンスを見せてもらうことができたのだった。

 

いろいろ書きましたが平たく言うとアヤカさんのファンになりました。
ごはんの時間のteteのカレーも明日また食べに新長田へ行きます。

舞台からもらってきたお花が家の庭で咲いているので夢ではなかったはず。

 

 

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